「アメリカ人と国際結婚して、アメリカに住んでいる」なんていうと
ものすごく素敵なことのように思えます。
かっこいい、いいな、うらやましい、ハーフの子どもはかわいい、
などなど日本人女性にとって「国際結婚」はまだまだ
「憧れ」の対象になっているように思います。
もう10年以上アメリカで生活してしまいましたが、日本のメディアからはやはりまだ欧米(白人)への憧れを感じます。
例えば「海外では~」という時、大抵の日本人は欧米諸国(主にアメリカ、や白人社会)を想うんじゃないかなと思うのです。「海外では~」というトークで中国を思い浮かべる人はなかなかいないのが現状ではないでしょうか。
中田敦彦さんのYOUTUBE大学でぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルーのお話をされていました。
中田さんがお話の中で人種のトピックになった時に、「なかなか日本にいて日本人であることを意識したり、日本人だからといって不利益を被ることってない。なのでこの作品の世界観の中では感覚の違いが非常に興味深い」というようなトーンでお話をされている印象を受けました。
そうなんです、日本って本当に平和で安全。日本にいれば自分を常に「日本人」と意識しながら生活したりしないですよね。
日本は素晴らしい国なのに、白人社会や欧米、国際社会や英語へのコンプレックスが非常に強い国でもあります。
日本人が国際社会の中での「日本人」として自分のことを考えた時に、「やっぱり向こうでは~」「海外では~」という枕詞の後には「海外(欧米・白人社会)を考えると、日本は遅れている」というようなトークが日本のメディアや日本の日常の中には溢れているのは否めないように思います。
なのでまだまだ海外移住者や国際結婚をして、日本国外とつながっている日本人への憧れや尊敬のような、何をしているのか詳細を放さなくとも海外にいる、国際結婚しているという情報を開示しただけで「おー、すごいね」と自然と相手から返ってくるような、そんな文化がありますので自然と「国際結婚したい!」「ハーフの子どもはかわいい!いつか私も!」そんな風に憧れる日本人女性が少なくなくとも全く不思議なことではありません。
私はアメリカで国際結婚しましたが、国際結婚から連想できそうな「しあわせなアメリカ国際結婚生活」とはかけ離れた生活をしていました。
英国人が日本人と結婚して、未亡人になり日本の田舎でひとりで暮らすことがイメージできる小説はこちら。ちなみに、マジで最高の小説です。
アメリカで国際結婚した私が結婚に失敗した理由
私の敗因は完全に「アメリカとブラックカルチャーへの憧れ」でした。
10代から20代前半にかけて、
私はアメリカのヒップホップカルチャーに憧れて
筋骨隆々の黒人男性にとても惹かれたのです。
「特定の誰か」というよりは「アメリカの黒人男性」に強い魅力を感じました。
今だからとほほ(苦笑)と話せますが、当時はとても真剣に
日本とは合わない自分
アメリカ人っぽい私
でいることがかっこいいと思っていました(恥)完全にアメリカかぶれです。調和に重きを置きすぎて、自分を出せない、個性がない、なんとなく生きるのなんてイヤ。私は私よ、と変に肩の力が入っていてアメリカのフェミニズムやジェンダー論、人種のこと、白人至上主義について夢中になって勉強し、「普通の日本人」の知人たちに自論を力説していましたが、おそらくめんどくさい女と思われていたこと間違いなしです笑 当時の憧れの人は山田詠美先生です。ブラックの男性との恋愛模様を描かれた小説に夢中になりました。
更に当時Sex and the Cityというドラマが大流行。私もこのドラマに夢中になりました。
自立した女はセックスにオープンで、恋も仕事も楽しむのよ!
というようなメッセージをバシバシ受け取り、真に受けました。サマンサに憧れました。
東京で過ごした20代前半「アメリカ人男性」との出会いを求めまくり、たくさんの「外国人男性」とデートを重ねました。
しかし私が最終的に結婚したのは
アメリカ留学中に、
私がまだ21歳だとかの小娘の時に出会った
「ゴリゴリヒップホップ」なタイプのアフリカンアメリカンの男性で
経済的・社会的な価値観や育った背景が違い過ぎて
上手くいきませんでした。
もともと経済的・社会的価値観や育った環境が違うからこそ
彼に憧れ、惹かれたのですが
やはり恋愛(憧れ)と結婚(生活)は違う。
「憧れ」で始まった関係は、「生活」になると喧嘩が絶えませんでした。
国際結婚がうまくいかない理由
国際結婚がうまく行きにくいのは、
私のように「その国への過剰な憧れ」「国際結婚への憧れ」が
「結婚相手への愛や信頼」より優っている場合
そして
「移住問題」「距離の問題」があるから
これがかなり大きいように思います。最近ではマッチングサイトの普及でもともと遠距離恋愛からのスタートの場合も多いようです。国を超えた遠距離恋愛は気持ちが盛り上がります。
有給を取って、チケットを取って、彼に会いに行く
または会いに来てもらう
それだけでロマンチックな刺激は十分
障害がお互いの気持ちを盛り上げます。もちろん言葉の問題や文化の違い。今まで知らなかった世界、新しいことの連続で非常に刺激的で国際恋愛を経験した方は「もう日本人との恋愛には戻れない」と思う方も沢山いらっしゃると思います。
様々な強い刺激のあるイベントを乗り越えて、そこからビザの問題やら移住の色々を乗り越え
晴れて一緒に生活を始める。
すると、これまで一緒に暮らしたことがなかった二人が
突然一緒に暮らすことになり、今まで知らなかかったこと
見えなかったことへのギャップに戸惑います。
こんな人だったんだ。。。
そう思った時、国をまたいで移住してきた方は
これまでの生活を捨て、新天地で結婚生活を始めた、でも、、、
頼れる人や仕事の確保など生活基盤ができていない
言葉の問題があり現地に馴染みにくい
その土地には彼しか頼れる人がいない
そんな風に孤立するケース、苦しいですよね。
海外移住は素敵なことのように思われがちですが、
すぐに家族や友達に会えない距離につらくなるというデメリットがボディブローのようにじわじわと効きます。辛いですよね。
コロナでこれから国と国の間の移動、どうなっていくのかな。国際結婚のケースって減るのかな、アメリカから日本人も減っていくのかなぁ、、、(現在2020年7月です)。
っていうか国際結婚が上手くいかないのなんて、当たり前のことのようにすら思います。私はこれまで沢山の国際結婚や国際結婚がモラハラ関係になってしまった話を聞いてきました。どのケースも、うーん、そっか、そりゃ仕方ないよ。そうなるよ、って思うのです。そもそも結婚生活事態、こんな難しいことはないです。人生におけるかなりの挑戦。20年~30年別の人生を生きてきた二人が一緒に暮らすんだもん。そんなただでさえ難しい人間関係に「国際」まで持ち込んだら、そりゃ大変で当たり前だよ、そんな風に思ってます。国際結婚が離婚していないケースのほうが珍しいくらいに思っています。
しあわせな結婚の特徴
しあわせな結婚、うまくいく結婚には
- お互いがお互いへの尊敬・尊重の気持ちを持っていること
- いい意味で他人同士ということを理解し、過剰に甘えないこと
- すべてを理解しようとしないこと・理解してもらおうとしないこと
- お互いの日々の生活をスムーズにしようと努めること
これがめちゃくちゃ大事なことだと思っています。私はHSP気質です。そもそもHSPは一人時間をかなり大切にしているので、結婚生活をする=誰かと一緒に暮らしていく、ということ事態がストレスになることもあるんじゃない?相手のことがいくら大切で、どれだけ好きでも、「一緒に暮らすとどうしてもイライラしてしまう」という方もいるんじゃないかな。結婚って、他人と一緒に暮らすことって本当に大変。
そう、結婚とはいかに赤の他人と上手に共存していくか、です。つまりうまくいく結婚生活には決して
「相手の持っているスペックへの憧れ」や「過剰なロマンスやドラマ」
がないのです。
「アメリカ人だから」
「海外に住みたいから」
「その国に住みたいから」
「遠距離恋愛を経てついに結婚」
のように、
相手を見ているのではなく、自分の欲望を満たすための結婚や
ロマンチックな感情に溺れて結婚した場合
あとあとの「共同生活(結婚の現実)」がつらくなることも多いです。
または、逃げるために結婚した場合もうまく行きません。
「日本が嫌だから」
「親から逃げたい」
「なんとなくこのままぼーっと生きていたくない」
そんな理由で国際結婚を夢見て
そして実際にできたとして、
更に海外移住することになったら
のちのち苦労するかもしれません
日本って本当に素晴らしい国だよ。海外や国際恋愛や国際結婚に過剰に憧れる必要はまったくないのです。そして海外に行っても「本当の自分」になれないし、「本当の自分」は見つからない。どこに居たってあなたはあなた。結婚に、海外に、逃げないで。大丈夫、今の場所で、あなたはあなたらしく生きられるよ。
まとめ
私は結婚二回目です。
まだまだ至らないことも多いですが、最初の結婚では
お互いがお互いに甘えようとし
理解してもらおうとし
守ってもらいたいと思っていました。
お互いが相手に依存しようとしていた
お互いが相手にしあわせにしてもらいたいと願っていたのだから
うまく行くはずないですよね(苦笑)
ドライに、まあこのあたりで手を打っておくか
うん、まあ、なんとなく?で結婚を決めた方が意外と上手くいくような気がしている最近です。
自分をしあわせにできるのは自分だけ。どんな相手と結婚しても、自分がしあわせじゃなかったらイライラしたりさびしくなったりするよ。どんな時もあなたはあなたのことを最優先してあげて欲しいです。あなたらしく、リラックスして、穏やかに、豊かに過ごせますように。