子どもの自己肯定感を上げるために親ができる3つのこと【毒親への想いを消化する】

毒親、という言葉が出回るようになって久しいです。

親のせいで、と親を許せずにいる人に是非是非見て欲しい動画があるのですが、今日はその話をしながら、子どもの自己肯定感を守るためにできる3つのことを軸に【母子の依存関係】について考えてみたいと思います。

今日ご紹介したいのは元々「毒親」トークではなく、小島慶子さんが以下のような主旨で話の聞き手になっている動画です。熊谷晋一郎さんのお話が素晴らしくて、

  • 子どもの自己肯定感を育てたい
  • 「毒親」への恨みが消えずに苦しんでいる方

に是非ご覧いただきたいです。

コロナ危機で困っている女性と子供を支援する寄付サイト 「ひとりじゃないよPJ に賛同して下さった 東京大学先端科学技術研究センター准教授 熊谷晋一郎さんにお話を聞きました。 聞き手:小島慶子(呼びかけ人)

雑誌VERYでの連載を拝見して以来、小島慶子さんのファンです

(※Disclosure:記事内のリンクの一部はアフィリエイトリンクです。詳しくは運営者情報をご覧ください。)

依存しない 支配しない

私から見れば、生きていくのに頼れるのは母だけ、と言う状況になるわけですね

何歳になっても、逆に母から見れば、過度なケアの責任と負担を、一手に引き受け受けなければいけなくなるわけですよね

その差し迫った母子関係と言うものがまずあったんですよね、私もどこか支配されてる感じってんでしょうかね、他に頼れる人がたくさんいる中でそのうちの1人が母親であれば、そんなに支配される感覚にはならなかったと思います

ただ母にケアをしてもらわなければ生きていかれないっていう生存基盤の中で、悪気はなくても顔色を伺い続けるというのでしょうか、自ら支配されにいってしまうというかですね、他に頼れないからしょうがないって言う状況で、顔色を伺い続けていたような状況があったと思います

賛同人インタビュー:「問題の背景に、家族主義と性別役割分業」東京大学先端科学技術研究センター准教授 熊谷晋一郎さん より引用

熊谷晋一郎さんは生まれつきの身体障害をお持ちです。

お母さんは家庭の中での唯一のケアギバーで、お母さんも誰に頼ることなくひとりで彼の世話をし、彼もまたお母さんに頼るしかなかった。そして「支配関係(共依存関係)」になってしまったと仰っています。

これは「毒親育ち」にはかなり共感できることなんじゃないかと思うのです。

こちらの記事でも話をしたのですが、

子どもの自己肯定感を育むためには

子どもはなるべく多くの大人に囲まれて、

なるべく多くの大人の生き様を見て、

なるべく多くの大人に可愛がってもらう、

受け入れてもらう体験がとても大切

だと思っています。

ポッドキャストでも自己肯定感とムラ社会で育てることへの憧れを話しています

こちらから

まさに熊谷さんが仰るように、母と子、二人だけの生活ですと、子どもはどうしてもお母さんに生存を依存するようになり、どうしても顔色を伺うようになってしまうからです。

自ら支配されにいってしまう」というのが言い得て妙で、

お母さんを悲しませたくない、

お母さんに喜んでもらいたい、

お母さんにイライラして欲しくない、

お母さんに寂しい思いをさせたくない、

お母さんをひとりにできない、

と子どもは罪悪感を抱えるようになります。

自分の在り方がお母さんにものすごく影響を与えてしまうのだと思った子どもは、

それをとてもとてもプレッシャーに感じるようになります。

おかあさんのためにしあわせにならなきゃ、でもどうやって?どうしたらしあわせになれるの?と、自分の楽しみや喜びよりも「お母さんが喜ぶしあわせ」を手に入れるために一生懸命になります。

そしてお母さん側も、「この子は私のものなのだから、守らなきゃ、しあわせにしなければ」と必死に守ろうと、支配してしまう。

専業主婦のお母さんは特にひとりで育児をしていると不安になりますよね。不安で、これでいいのかわからなくて、社会から離れてしまって、孤独になった時、特に夫からの協力をうまく得られないと孤独感と怒りが蓄積していっても当然です。

そして気がつかないうちに子どもがすべて、になってしまい、子どもに依存してしまうこともあるでしょう。

一方でその母親も負担が強いって中で、やはりその緊迫感があったというんでしょうかね、

母と子の間に、そういうわりと母子関係で、で今日のように色々な知識がなかったもんですから、

やっぱりその背景にあるジェンダー構造とかですね、

あるいはそのケアの責任を全て家族に押し付けるような、

そういう社会がある意味では真犯人なわけですけれども、

しかしそれが子供の視点からは見えませんので、

母を憎んでしまうわけですよね

賛同人インタビュー:「問題の背景に、家族主義と性別役割分業」東京大学先端科学技術研究センター准教授 熊谷晋一郎さん より引用

子育て以外に私には価値はないと思ってしまったお母さんが

子どもに過剰に依存してしまうとどうなるかというと:

  • お母さんが何でもやってあげるので、自己効力感が育たない
  • お母さんをひとりにしてはいけないと思うので、子どもに友達ができない(無意識のうちに友だちをつくらないことを選ぶ)
  • お母さんを悲しませたくないから、お母さんの言うことに従う
  • お母さんに「してもらった」という負い目があるので、恩返しせねばという過大なプレッシャーを感じる
  • 子どもは「何者か」にならねば愛されないと思ってしまう
  • 子どもはすぐに「ごめんなさい」と謝ってしまう

このように子どもは育ってしまいます。

この映画は生きづらさを抱えた子どもたちのストーリーです。親子関係に悩む方、ご自身で生きづらさを抱える方に本気でおすすめしたい映画です。

悲しかった記憶があることを認める

そういう中で、大学に入った後でジェンダー、当時は上野千鶴子さんが大学にいらした時期で、そこで初めてジェンダーの事を学んだんですよね

学んだって言っても語弊がありますね、ちょっと潜りで入っただけなんですけれども、体系的には学んでないんですが、

でもその時の、上野さんがどうって言うわけじゃないく、上野先生の周りにいるジェンダー研究者と話してるうちに、私がそういう怨嗟といいますか、母への恨み節をですね、上野ゼミの方々に話したときにですね、

一言上野千鶴子さんのおっしゃったのが、にこやかな表情でおっしゃったのが、「親の気も知らないで」って言うふうな言葉だったんですね

私はその時に、母親の視点で社会を見ると言うことをに目が開かされたというか、

実はその母親は私から見て加害者に見えたけれども、母もまた被害者だったかもしれないという視点をくれたのが、その時期だったんですね、ジェンダーとの出会いだったんですね

賛同人インタビュー:「問題の背景に、家族主義と性別役割分業」東京大学先端科学技術研究センター准教授 熊谷晋一郎さん より引用

熊谷さんは、この視点に気がつくことができてすごく救われたのではないでしょうか。

母は私を嫌いではなかった、母を苦しめていたのは私ではない。

母もまたこの社会の生きづらさに苦しんでいたのだと気がつくことができると、少し親を許すことに近づくことができるのではないでしょうか。

どうして支配するの?支配しないで

でも離れるのは寂しいし、すごく罪悪感を感じる

生きづらい人は必ずといっていいほど、母親への愛と母親への悲しみと母への

ごめんなさい」という気持ちを抱えています。

お母さんも辛かったけど、それは子どものせいではなく、社会の「普通」だったり、その結果お母さんが育てられた家庭環境や社会背景が関係しているということを意識してみてください。

あぁ、彼女も辛かったんだ、という視点は「毒親育ち」を少しラクにしてくれるのではないでしょうか。

そして生きづらさを抱えてきた現在子育て中の方は、

子育てをする中で【生きなおす】という感覚があるかもしれません。

親への想いが変わったり、改めて親への怒りが出てきたり。

色々あったよね。頑張っていきてきたよね。

今もわからないながら手探りでがんばってるよ。

これまで色々あったけど頑張っている自分を褒めてあげて欲しいです。

そして子どもとは

こうすべき、ああすべき、と指示する(教育する)だけでなく

気持ちと気持ちで会話をする癖をつけて欲しいと思います。

例えばイライラした時は「ちょっと疲れてイライラしちゃったんだ」と子どもにも説明して、不安にさせないようにしてみるのはどうでしょう。

お母さんが子どもとはまったく関係ないことでイライラしていたとしても、お母さんがイライラすると子どもは不安になって「ボクが何か悪いことしたからお母さんは怒ってる」と思ってしまいがちです。

なので、ちょっと感情がブレたら、説明してあげてほしいのです。

子どもにとって、自分のせいじゃない、とわかるだけでかなり違います。

ちゃんと甘えさせてあげる

世の中には身近な親から虐待を受けて、そして身近な人間を信用できなくなって、逆に言うと依存できなくなって、その向こうにある社会も、当然信用できなくなって、その依存、人とか社会、身近な人や社会に依存できなくなった人が、代償的にというか、代替的に物質に依存することで何とか生き延びようとすると、そういう苦労を抱えている人々がたくさんいらっしゃって、

賛同人インタビュー:「問題の背景に、家族主義と性別役割分業」東京大学先端科学技術研究センター准教授 熊谷晋一郎さん より引用

依存しない、させない、と最初に書きました。逆説的になりますが、きちんと甘えさせてあげる(=きちんと依存させてあげる)ことはとてもとても大切です。

いつ振り返っても親は待っていてくれる、見守っていてくれるという安心感は人間のこころの成長に必要不可欠です。

ここにいていいんだ、という帰属意識、この場所は安全であるという安心感、私は愛されている、守られているという意識がなければ何のために生きているのかわからなくなって当然です。

親ができることは、「何かをしてあげる」ことよりも

「何かを与えてあげよう」とイライラ歯を食いしばって頑張るよりも

一緒に時を過ごすこと

一緒に笑い合うこと

「あなたは愛されているし、ここにいていいし、守られているよ。大好きだよ」

というメッセージを送り続けることなのではないでしょうか。

親って、ただそこにいて、子どもの話を受け止めてあげるだけでいいんですよね。

それが一番むずかしいのだけど。


子育てマンガ「心の基地」はおかあさん―やる気と思いやりを育てる親子実例集

心の基地はおかあさん、ですが

お父さんの子育て参加も子どものこころを育てるためにとてもとても大切です。

きちんと大人に甘えることができなかった人、

甘えられる人がいなかった人、

甘えたい気持ちを受け止めてもらえなかった人、

甘えたいけど我慢してしまった、

甘えたらお母さんの迷惑になってしまうからと遠慮した人は後に、

熊谷さんの仰る通り薬物への依存、セックスへの依存、ギャンブル、たばこ、アルコール、買い物、恋愛へ依存しやすくなります。

そういう中で、私も確かに苦労はしてきたけれども、また別様の苦労を持って生きてきた方もいるっていうことに気づかされたっていうのがここ10年位です

それもなんか小児科の子供たちを見るときのまた目線が複眼的になっていたといいますかね、これまでそういう問題を、見逃してきたな、そういう気持ちにもなってきました そこでもやっぱり真犯人はあの親ではないわけですよね

虐待してけしからんっていうふうに同僚の小児科医は、虐待する親を責めておしまいになることが多いんですけれども、しかしその背後にはものすごくたくさんの、その社会的要因と言うものがあります

そこはこう結構似てるんですね、やっぱり家族主義と性別役割分業、この2つが合わせればジェンダー構造かもしれませんが、そういったものが、虐待のケースにおいても、もちろん虐待する親も加害性はありますし責任と償いはしなくちゃいけないものの、全部その親に100%責任帰属してしまっては、見えなくなってしまうものが あまりに大きすぎる、という風なことがありました

賛同人インタビュー:「問題の背景に、家族主義と性別役割分業」東京大学先端科学技術研究センター准教授 熊谷晋一郎さん より引用

本当にその通り。もちろん虐待してしまう親にも責任はある訳ですが、親だけが悪い、虐待するなんてありえない!と親だけを責めても何も変わりません。

そうなってしまうにはそうなるに至った背景が沢山重なっているはずなのです。

親の育った家庭環境、親の育った家庭環境が確立した社会的背景、親の両親が育った家庭環境、、、という具合に繋がっていきます。

負の連載に興味がある方、

親を許したい人は是非山田詠美先生のつみびとを読んでみてください

まとめ

子育て本は、「毒親育ち」で親への怒りが消えない人、親との間に悲しい記憶がある人にも是非読んでみてほしいです。

自分はこういう風に怒られてしまったから、こう感じるようになったけど、

お母さんはこんな葛藤を抱えていたのかな

お母さんも疲れていたのかな、不安だったのかな、辛かったのかな、さびしかったのかな

そんな風に想像してみると、子どもの時の記憶が少し違った風景に見えてきませんか?

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